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緘黙の本やHPにはこう書いてあります。
子どもが緘黙だったら学校の先生に相談しましょう(#^.^#)
さらっと1行で終わっていますが何をどう相談をすればいいか?ここが一番重要で難しいところです。
学校の先生に理解してもらうことは絶対に必要なことですが間違った相談の仕方をしてしまうと理解してもらえません。
- 学校の先生は緘黙に詳しくない
- 学校の先生は仕事だからやっている
- 個人的に緘黙の子を助けたいと思っているわけではない
- 親と違って緘黙の子を助けたからと言って自分の利益になるわけではない
- 仕事を超えた部分は善意でやっている
- 学校の先生の能力・やる気・性格は人それぞれ
そこを踏まえたうえでどう協力してもらうのか考えてみましょう。
Contents
学校の先生の負担にならないようにする
まず協力してもらうためにはできるだけ負担のかならないようにすることです。
誰だって自分の負担になることはしたくありません。このHPを読んでいるあなた「残業代は出さないけど夜遅くまで仕事してください」と言われたら嫌ですよね。
それと同じです。教師のことを打ち出の小づちみたいに振れば振るほど願いが叶うみたいに思っている人も世間にはいますが教師も人間です。
誰だって負担になることはしたくはありません。そこで相手の立場になって考えることが大切です。
過去の事例
とある緘黙の掲示板でこんな話を見たことがあります。
教師の側からの話で「緘黙の子の親に2時間も話されて迷惑だった」
逆に親の側から「たくさんの本や資料を渡したのに理解されない。」
正直言って完全に相談方法が間違っています。
まず2時間は長すぎ。学校の先生に理解してほしいその気持ちはわかるんですが感情が先走ってしまっているんだと思いますね。
あまり長い時間はなされても迷惑ですしそんなに長い時間、話されても人は集中できません。
何を言いたいのか理解するのも難しくなってきます。教師の側に立って考えてみたら「長い時間、話してきたけど結局、この人何を言いたかったんだろう?」そんな結果に終わります。
あとたくさんの本や資料を渡すのも問題です。たくさんの本や資料を渡されたら理解してくれるのでしょうか?熱心な先生でなかったら正直うんざりするでしょう。
斜め読みされて結局理解されないで終わってしまいます。もし熱心な先生だったら全部の資料を一生懸命読むかもしれません。でもたくさんの本や資料を読むって大変ですよね。
その本や資料の内容ってホントに必要なことですか?
実際にはいらない内容のほうが多かったり重複する部分があったりするんではないでしょうか?それに本や資料を読んで緘黙について詳しくなってほしいわけではなくて自分の子どものためになることをしてほしいんですよね。
情報が多すぎてもうまくいかない理由
ここでちょっとたとえ話をしたいと思います。ダイエットをするために情報収集をしました。ダイエットの本が発売されたらすべて読みます。だからありとあらゆるダイエット方法を知っています。次から次へとダイエットの本が出るから
「忙しい 忙しい」
「ダイエットの本を読むのが忙しい」
「忙しくてダイエットをしている暇がない」
インプットに時間をとられてアウトプットができてない状態です。インプットしてもアウトプットができなかったらまったく意味がありません。
緘黙も同じです。学校の先生に緘黙の資料をたくさん渡しました。たくさん渡すとどうなるか?たぶん ほとんど読まないと思うんですがもし読んだ場合どうなるか?
「忙しい 忙しい」
「緘黙の本や資料を読むのが忙しい」
「忙しくて緘黙の子に配慮する暇がない」
なんてことになるだけです。意味ないですよね。
先生に渡す資料は必要最低限のことだけにしておきましょう。
学校の先生に何をどうやって頼むか?
いつ相談をするか?
基本的に新学期に入って、担任の先生が新しくなったら頼みましょう。理想を言えば担任の先生だけでなく関わりそうな先生すべてに理解してもらうのが理想です。
要求する内容は3つに分けられる
学校の先生に要求する内容は3つに分けられます。
- 余計なことをしない
- 配慮する
- 緘黙を治すために協力してもらう
余計なことをしない・・・例えば放課後に残して発声練習や返事の練習をさせる。声が小さいからと言って怒る。などわざわざ悪影響を及ぼすことをしない。これは必ず要求してください。
配慮してもらう・・・緘黙の子が学校生活で困らないように配慮を求めましょう。例えば本読みができないなら本読みはパスしてもらう。など実際に自分の子はどんなことで困るのか?考えてみましょう。配慮は自分の子がその配慮がないとどの程度困るのか?教師にとってどの程度の負担になるのか考えてみましょう。
緘黙を治すために協力してもらう・・・交換日記をする。話す練習に参加してもらう。などになります。この辺は人にもよりますが頼むのは難しいと考えてください。
余計なことをしない。などは必ず要求しましょう。配慮は必要な範囲で頼みましょう。緘黙を治すことに協力してもらうのはすごく熱心な先生なら頼んでもいいかもしれませんが、できるだけ学校の先生の負担にならないようにしましょう。
どう相談すればいい?
緘黙の本だけ渡すというのは手抜きです。本を渡しても何をしてほしいのか伝わりません。いろんなことが書いてありますがそれらを全部実践してほしいという意味なのか?ただ参考にしてほしいのか?何を要求しているのかはっきり伝わりません。大切なのは何を要求しているのか明確に伝えることが大切です。
よくあるのが話さないことを教師に怒られた。なんども声が小さいとやり直しさせられた。まずはこれらのことを防ぐことが大切です。そこで本だけではなくプリントを作って渡しましょう。
とにかくやってはいけないことをやらないように必ず文章と口頭、両方で伝えましょう。
文章だけだと読まない可能性もありますし口で言っただけだと忘れる可能性もあります。
「無理に話そうとさせないで下さい」文章と口頭ではっきり伝えればもし悪意をもって子どもをいじめて面白がる教師でも事前にくぎを刺されたら何度も発声練習をさせて面白がるようなことはかなり防げると思います。
プリントに必要な情報は何か?
緘黙とは何か?さらっとわかりやすく伝えましょう。そして重要な部分は緘黙の子が話さないからと言って責めない。返事の練習や発声練習をさせない。
ここが一番重要です。
それ以上のことは話した感じ学校の先生が非常に熱心な感じなら頼んでいいでしょう。能力のない教師ややる気のない教師にあれやこれや難しいことを要求してもうまくいかないし余計なことをして悪影響を及ぼす可能性もあります。
あくまでも個人的な意見ですが、参考にしてください。
必ず書く事・・・話さないことを怒らない。返事の練習をさせない。
書く事・・・学校の先生にとって負担にならない範囲の配慮。配慮がないとすごく困ること。
書くかどうか微妙な事・・・教師にとってある程度負担になること。配慮があったほうがいい事。
書いてはいけないこと・・・他の子を巻き込む配慮。微妙な匙加減が必要な事。教師に負担が大きい事。
プリントと一緒に渡す本は何がいい?
本だけ渡すのはお勧めしませんがプリントだけより本も一緒に渡すほうが良いと思います。プリントだけだと緘黙を知らない教師にしたらそんな病気? ホントにあるのか?わがままじゃないのかと思われる可能性があります。ただあくまでもプリントだけで相手に伝わるようにすることが大切です。
プリントと一緒に渡す本は子どもが低学年以下なら
高学年以上だったら
もしくは
イラストでわかる子どもの場面緘黙サポートガイド: アセスメントと早期対応のための50の指針
が最適です。
ただし本を読まなくてもプリントだけで理解してもらえるようにしましょう。
教師に言ってはいけない言葉
学校って毎年担任の先生が変わることがほとんどだと思います。そこで毎回、教師に相談と言うかお願いをすることになると思いますがちょっと注意点があります。
この言葉を言ってはいけません。
「他の先生はしてくれた」
緘黙のことではありませんがあるテレビ番組で教師が出演していて「他の先生はしてくれた。と言われて嫌だった。きっとすべての教師に言っているに違いない」
と言っていました。
僕が思うに実際に他の先生はしてくれたんでしょう。
でも、すごい熱心な先生を基準に考えるのって良くないですよね。教師も人それぞれなんだし忙しい先生もいるしある程度時間に余裕のある先生もいると思います。
それを言い出すと教師の側で熱心な先生にクレームが来ることになって今度は自分はできることでもほかの先生はできないことは断らなくてはいけないような風潮になる可能性もあります。
熱心な先生を基準に考えるのはやめましょう。
まとめ
学校の先生に理解を求めるためにはできるだけ相手の負担にならないようにする
あまり無理な要求や過剰な要求をしないで、その先生のできる範囲の要求をしましょう。
- 新学期になったら必ず担任の先生に緘黙について説明しましょう。
- 要求は必ず文章と口頭で伝えましょう
- 本だけ渡すのではなくホントプリントを渡しましょう
まずは話さないことを責めない。それだけ要求するようにしましょう。