大人になれば治る
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こんな意見があります「場面緘黙は大人になれば治るから何もしなくても大丈夫」これは本当でしょうか?このことについていろいろ考察してみました。

緘黙は大人になれば治るから大丈夫は本当?


「緘黙は大人になれば治るから大丈夫」

この意見は2つの問題があります。

大人になったら必ず治ると言うわけではない
と言うことと
大人になって治ればいいの?
と言う話です。

緘黙で話せなくても大人になったら自然に治る。

全く間違っているわけではありません。

子供の頃、緘黙で特別な治療をしなくても、大人になったら普通に話せるようになった人はたくさんいます。

ただすべての緘黙の子が全く問題がなく普通になれたかというと、そういうわけではありません。

大人になっても話せない人は現実にいますし、最低限のことは話せるけど人とうまくコミュニケーションが取れない人はたくさんいます。
(どれくらいの割合はわかりませんが)

あともう一つは大人になって治ればいいのか?と言う話です。

「大人になったら治る」の考え方の問題点

ちょっとたとえ話をします。
4歳の子供が歯が痛いと泣いていました。歯医者に連れて行ったら歯医者さんに「大丈夫ですよ、治療をしなくても乳歯だから大人になるころには生え変わっていますよ。」
と言われたらどうでしょうか?

「いやー良かった。大人になれば痛く無くなるんだ(*^_^*)」ってなるでしょうか?

「いや、大人になったらの話をしているんではなくて今痛いんだよ。」

と言うことになると思います。


緘黙は大人になったらどうという話ではなくて今、困っていることがないのか?
と言うことも重要なんじゃないでしょうか?なのでまず今の現状を確認することが大切です。

緘黙によって困ることって何?



緘黙は大人になったら困るというより、子どもの時も困ります。

具体的に困ることは以下のことが予想されます。

  • 学校で教師に話せないことを責められる
  • いじめられる
  • 友達ができない
  • 緘動もあってやりたいこともできない
  • 自分を表現できない
  • 自己評価が低くなる
  • 学校が辛い
  • 成績が本来の実力より低くなる

正しい対応をすることで、これらのことを防ぐことができます。

緘黙は大丈夫という人はよく分かっていないのです。大丈夫という人は希望的な観測を言っているだけです。

それとどうすれば治るとかどうすればいいか? 明確な答えがわからないから大丈夫と答えているんです。

「大丈夫」 「大丈夫 」

親にとってはその言葉は助かります。大丈夫じゃないより大丈夫のほうがいい。「大丈夫」と言われたら安心できます。

でもその大丈夫は現実でしょうか?

「大丈夫」「大丈夫」その言葉を信じて大丈夫じゃない状態に陥らないようにするにはどうすればいいか? 考えてみることが大切です。

まとめ



「緘黙は大人になったら治るから大丈夫」を信じてはいけない。

大丈夫には2つの問題があります。

大人になったら治るとは限らないと言うことと今困っていることがないのか?と言うことです。

大丈夫と安心しないで、親が適切な対応をすることが大切です。