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自分の子どもが緘黙だとわかった。この後、何をすればいいのでしょうか?
よく言われていることが下記のことになります。
- スモールステップがいい
- 学校の先生に相談しよう
- 学校の先生と交換日記をしてもらおう
- 学校の先生と家で遊ぼう
- 病院で見てもらおう
でもその前に、まずは現状の確認が大切です。これをしないでスモールステップをしようとしたり、教師に相談してもうまくいきません。
緘黙の本にも現状を確認することは書いてありますが、基本的に緘黙の程度について確認すると言うことが中心です。
僕としては緘黙の程度だけでなく、様々な状況を確認することが大切だと思っています。[br num=”1″]
Contents
なぜ今の現状を確認することが大切なのか?
今の現状をよく確認しないとどうなるのか?例に出して考えてみましょう。
よく言われること「幼稚園の先生と一緒に家で遊ぶと良い」
「緘黙の子は幼稚園の先生を家に招いて一緒に遊ぶと良いんだ(#^.^#)」
そう考えるのは早計です。まあまったく間違ってはいないと思うのですが、状況を確認することって大切です。
僕を例に出して考えてみました。
幼稚園の時、親に「幼稚園の先生が家に来るから一緒に遊びなさい」と言われたらどう思うか?
「え、それは何かの罰ゲーム?」
「なんで家に帰ってまで、幼稚園の先生なんかと会わなければいけないの?」
子供が幼稚園の先生を好きなのか?嫌いなのか?確認しないとこんなことになります。
幼稚園の先生が性格悪くて、子供が嫌っているのに家に連れてきて一緒に遊ばせたら緘黙は改善すると思いますか?
そんなのは子供にとってただの嫌がらせです。
それ以外でも、現状を確認しないで教師に協力を求めてもうまくいきません。
例えば緘黙でも音読や発表ができる子もいます。自分の子が何ができて何ができないのかわからないと、何を配慮して欲しいのかわかりません。
緘黙だから発表ができないんだろうと思われて、手をあげても指されない。なんてことになるかもしれません。
現状を確認する内容
子供の基本的な情報
親にしてみたらわかりきったことで、わざわざ確認する必要がないと思うかもしれませんが、文章に書き出すことで見えてくることもあったりします。
紙でもエクセルでもいいので書き出してみましょう。
- 性別
- 年齢
- 体格
- 生まれ月
- 勉強はできるほう?
- 運動はできるほう?
- 何が得意
- 何が苦手
- 性格は?
性別・・・男の子か女の子の違いでもいろいろアプローチの仕方は変わってきます。
年齢・・・年齢はかなり重要だったりします。緘黙の子に良いとされていることも、幼稚園児と高校生では全く違います。緘黙の本には学校の先生と家で遊ぶなどありますが、高校生になって教師と家で遊ぶなんてことありえないですよね?
それに年齢が小さいほど親の影響力が強くなります。
体格・・・緘黙な上に体が小さいといじめの対象になりやすかったりします。
生まれ月・・・早生まれはいろいろな面で不利です。変えようがありませんが、不利だということは認識しておきましょう。
勉強はできるほう?・・・勉強ができると教師に好かれやすくなりますし、逆にできないと教師に嫌われやすくなります。
運動はできるほう?・・・運動神経が良いと他の子から一目置かれます。逆に運動ができないと馬鹿にされやすくなります。
何が得意・・・あなたの子どもは何が得意でしょうか?
何が苦手・・・あなたの子どもは何が苦手でしょうか?
性格は?・・・あなたの子どもはどんな性格ですか?
緘黙以外にも不利な面がある子は不利だということを、親が認識するようにしましょう。緘黙を改善すると言うと緘黙だけに注目しがちですが、緘黙以外のことも大きく影響されます。
緘黙でも子供時代にひどいいじめを受けたりいろいろ困ったことが多かった人もいれば、そこまで困らなかった人もいます。その違いは緘黙以外の要因が大きかったりします。
理想を言えば他の子よりも体が大きくて、運動ができて勉強ができて、学校でやるべきことを、すべてそつなくこなせれば他の子からの評価が高くなりますし、学校で不安に思うことは少なくなります。
逆に言えば体が小さくて、運動ができなくて勉強ができなくて学校でやるべきことをうまくできなければ、いじめられやすくなりますし、不安は大きくなります。
体の大きさは変えれませんが、運動や勉強はある程度努力でカバーできます。それ以外でも学校のことをそつなくこなせるのが理想です。
緘黙だけにとらわれるのではなく、緘黙以外の部分を伸ばしていくことが大切です。
緘黙の程度 学校
学校での緘黙の程度を確認しましょう何ができて何ができないのか?
- クラスメイトと必要最低限のことは話せる?
- クラスメイトと楽しく話せる?
- 特定の誰かとは話せる?
- 教師とは話せる?
- 授業中の発表はできる?
- 給食は食べられる?
- 歌は歌える?
- その他の行動に制限ないか?
できることとできないことを把握しましょう。そして学校生活で何が困るかを考えてみましょう。できないことはスモールステップで克服できるかどうか考えてみましょう。
学校での生活
学校での様子はなかなかわからないかもしれませんが、本人にさりげなく聞くか教師や同級生に聞いてみましょう。
- 友達はいるのか?
- いじめる子はいないのか?
- 緘黙が原因で学校で困ったことはないのか?
- 緘黙とは無関係なことで困っていることはないか?
- 担任の先生はどんな人
友達はいるのか?・・・緘黙でも友達がいる子もいれば、まったく友達がいない子もいます。友達がいるなら家に招くとかいろいろできることがあります。
いじめる子はいないのか?・・・ひどいいじめを受けていてそれをそのままにして、スモールステップをしたら緘黙が改善すると思いますか?
友達がいていじめられていないなら、学校で話せるようになりたいと思うかもしれませんが、いじめられてて友達が誰もいない状態で話せるようになっても状況はたいして変わらないですよね。
緘黙を何とかしようという気持ちも起きません。いじめがあったら速やかに対処しましょう。
緘黙が原因で学校で困ったことはないのか?・・・緘黙だといろいろ困ることがあったりします。どうすればいいのか考えてみましょう。場合によっては教師に配慮を求めることも必要です。
緘黙とは無関係なことで困っていることはないか?・・・学校と言うのは完璧ではありません。緘黙以外の子はすべて学校が楽しくて学校で幸せなのかと聞かれたらそんなことはないですよね。
緘黙とは無関係なところで、学校でひどい目に合っている場合もあります。もしそうなら何とか対処しましょう。
担任の先生はどんな人・・・担任の教師がどんな人かによっても左右されます。
担任の教師は話した感じ熱心な人ですか?それとも仕事としてやれと言われたことだけやるような人ですか?
子供から好かれるような人ですか?それとも子供から嫌われるような人ですか?
厳しい人ですか?優しい人ですか?
緘黙の改善に協力的ですか?非協力的ですか?
教師はただの人です。実際にすごく性格の悪い人間だっています。
それに緘黙の子を嫌っている場合だってあります。
もし人間性に問題がありそうなら、無理な要求をしないようにしましょう。とにかく攻撃されないようにすることだけを考えて、やるなと言われていることをやらないように頼みましょう。
子供にも何かあったら親に言うように、事前に約束しておきましょう。あまり口のはさみすぎはいけませんが、言うべきことは言うようにしましょう。
学校以外ではどうか?
学校以外ではどうなのか確認してみましょう。
- 親戚とは話せるか?
- 近所の人とは話せるか?
- 家に学校の友達が来たら話せるか?
- 学校以外の同年代とは話せる?
学校が以外なら話せるなら、学校以外で人と交流する方法もあります。学校以外でも話せない場合は、学校以外でスモールステップをすることができます。
家庭環境
緘黙は家庭環境は全く関係ありません。などと言う人もいますが、ない場合もあればある場合もあります。家庭環境に問題がないのか考えてみましょう。
- 夫婦仲はどうでしょうか?
- 兄弟や姉妹はいるのか?仲は問題ないのか?
- 親子関係はどうか?
- その他の問題はないのか?
夫婦仲はどうでしょうか?・・・夫婦で仲が悪いのはよくはありません。ただし仲が悪いのは仕方ありません。ただせめて子供の前で喧嘩をしたりするのはやめましょう。
兄弟や姉妹はいるのか?仲は問題ないのか?・・・兄弟や姉妹がいた場合人間関係に問題ないのか考えてみましょう。
親子関係はどうか?・・・教育方針はそれぞれですが必要以上に厳しくしすぎていないかどうか考えてみましょう。
その他の問題はないのか?・・・祖父や祖母などその他の関係で問題がないのか考えてみましょう。
緘黙になるのは学校でも、問題は家庭にある場合もあったりします。何か問題があると感じたら改善するように努力しましょう。
本人の気持ちは?
本人の気持ちは非常に大切です。本人の気持ちは年齢が高くなるとそれだけわかりづらいかもしれませんが、わかる範囲で書き出してみましょう。もしわからない部分があったら子供から無理に聞き出すのは、嫌がられるのでやめましょう。
- 緘黙を治して、他の子と話したいという気持ちがあるのか?
- 担任の教師をどう思っているのか?
- 学校が楽しいと思っているのか
緘黙を治して、他の子と話したいという気持ちがあるのか?・・・本人の気持ちも重要です。面倒だからこのままでいいと思っているのか?それとも緘黙を改善したい気持ちがあるのか?聞いてみましょう。
担任の教師をどう思っているのか?・・・担任の教師のことをどう思っているのでしょうか?さりげなく聞いてみましょう。子供が担任の教師を好きか嫌いでアプローチは変わってきます。
学校が楽しいと思っているのか?・・・学校が楽しいと思っているかどうかも重要です。もし学校が楽しくない。苦痛だと思っているならどうすれば苦痛でなくなるのか?考えてみましょう。
事実と解釈を間違えない
事実と解釈を間違える人がよくいます。
自分の解釈なのに事実だと思ってしまう。結構ありがちなので気をつけましょう。
たとえば「緘黙の子は学校に行くのを嫌がらない。だから学校が嫌いではない」
「緘黙の子は学校に行くのを嫌がらない」この部分は実際に嫌がっていない場合は事実です。
「だから学校が嫌いではない」この部分は解釈なんです。
必ずしも事実とは限らないわけです。
どういうことなのかと言うと、嫌がらないから嫌ではないとは限らないからです。
嫌だけど無理やり我慢している場合だってあります。
単純に嫌がっていないから嫌ではないなどと決めつけないで、本人の本当の気持ちや学校での様子を教師や同級生から聞く。
(あまり詮索するのはよくありませんが・・・)
学校でいじめられていないか?緘黙が原因で学校で困ることはないのか?緘黙以外が原因で学校で困ることはないのか?
客観的に受け止めるようにしましょう。
まとめ
まずは今の状況を確かめることが大切です。
そして確かめることは緘黙の程度だけでなく、それ以外のことも重要です。
確かめることは下記になります。
- 本人の緘黙以外の能力
- 学校での緘黙の程度
- 緘黙で困ったことは何があるか?
- 学校でいじめらえていないか?
- 担任の教師はどういう人か?
- 学校で緘黙以外で困っていることはないか?
- 学校以外での緘黙の程度
- 本人の気持ち
緘黙を治すことも大切ですが、まずは今の状態でも困らないようにすることが大切です。
緘黙で困っていることをなくしていき、安心して過ごせる状況を作りましょう。
運動や勉強など緘黙以外の部分を伸ばしてくことも必要です。そしてスモールステップで、できることを増やしていきましょう。