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この本の感想を書きます。

「かんもくって何なの?」の主人公のモリナガアメさんが子供の頃の緘黙の話と大人になってからの話です。

緘黙当事者の漫画と言えば「私はかんもくガール」がありますが、なんか似ている部分が多いですね。

親が毒親だったり、高校で緘黙治ったりするところが共通しています。

あとはかんもくを卒業した後も人間関係で苦労するところも似ています。

絵の違いは「かんもくって何なの?」方がリアル路線ですね。

緘黙の子にはこうすると良い

本の最後の方に緘黙の子に対する正しい対応が載っています。

ここから先はこの本を持っている人にしかわからない話をします。

本を持っている人は開いてみてください。

してはいけないこと

186ページの教師

こう接したらいいと言われていること

187ページの教師

ひとつ言わせてもらうと

これって別人じゃない?

どう見ても別人に見えるんだけど・・・

イメチェンとかのレベルではないですよね。

たぶんモリナガアメさんも別人として書いているんだと思います。

でもこれって 「してはいけないこと」 「こう接したらいいと言われていること」だからこの場合は同じ人でないとおかしいと個人的には思います。

例えていうなら床屋の「髪を切ってこんなにかっこよくなりました」

と言うビフォーアフターの写真が別人だったらおかしいですよね?

だからこれは「してはいけないこと」「こう接したらいいと言われていること」

ではなく「こういう人が良くない」「こういう人が良い」ということなんじゃないでしょうか?

結局これは知識の違いではなく人間性の違いだと思います。

それにこれって緘黙に限った話ではないですよね。

186ページの教師と187ページの教師

どちらか好きな方を担任に選べるとしたら緘黙関係なく、どんな人も187ページの教師を選ぶと思います。

186ページの教師を選ぶってよっぽどの変わり者だと思います。

駄目と言われても人間性の問題だからどうしようもないと思うのですが・・・

186ページの教師は良かれと思ってこういう態度をとっているんでしょうか?

違いますよね。ただ思ったことを言っているだけなわけです。

やさしくない人間にやさしい人間になってください。

でもそれは無理です。

あからさまに体罰をふるったりするのは禁止されていますが、性格が悪いのは禁止されていません。

性格が悪いけど仕事としてやれと言われたことをこなしている場合は、どうすることもできません。

「187ページの教師が良い」 それはそうなんですよ。だからどうしたらいいんでしょうか?

そこが問題だと思うんです。

もし緘黙だと子どもの頃にわかっていたらどう変わったか?

モリナガアメさん、子供の頃苦労したと思います。

ただその苦労って緘黙の問題だけではないのが問題なんですよね。

実際問題、子供の頃に緘黙だとわかっていたらどう違ったのでしょうか?

まず家庭環境に関して言うと、緘黙のことがわかっても家庭環境が良くなることはないでしょう。

もし学校の教師が緘黙のことを知っていたらどうなったでしょうか?

仏像と言った教師はかんもくの子に対する理想的な態度をしてくれたのでしょうか?

この教師が信頼関係を気付くために交換日記をしよう。

スモールステップに協力しよう。

ちょっと考えられないですね。

本人が緘黙のことを知っていたら多少はましかもしれませんが、本に書いてあるような理想的な対応をしてくれて快適な学校生活が送れるとは思えないんですよね。

まとめ


「かんもくって何なの?」は漫画なのでとても読みやすいです。

緘黙の子の気持ちがわかる本です。

ただし家庭環境がかなり悪いなど、緘黙以外の部分でかなり苦労しています。

後半に理想的な対応についての解説がされていますが、確かにその通りなんだけどじゃあそれを実行するのはどうしたらいいかの答えは難しいところですね。