目立たない支援の問題点、他の子にとってはどうなのか?

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目立たない支援の問題点、他の子にとってはどうなのか?
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現在、緘黙で検索すると上位に表示されるのはテレビのHPやニュースがほとんどで、一般の人が書いた記事が上位表示されることはほぼありません。

これはYMYLと言って病気関係は専門家では無ければ上位表示されない。と言う検索システムのためです。

(緘黙は病気関係に分類されるんだと思います)

病気の話って間違ったことが上位表示されると大変なことになるので、当然と言えば当然なのでそのことに対して文句を言うつもりはありません。

ただ緘黙のことに関して言えば上位表示される内容って正しいのか?と疑問に思うことがあります。

そのうちの一つが目立たない支援です。

目立たない支援とは?

場面緘黙の子どもには、「目立たない支援」が大切です。
カードによる支援やホワイトボードは、目立つためにうまく活用できない場合が多いようです。他の子どもにも同じようにすると、上手くいくことが多いようです。たとえば出欠時は返事するとき手を挙げる、紙に書かせてから発表する(場面緘黙の子は友だちと一緒に読む)、全員が黒板に貼りにいく、伝達事項を付箋に書いてわたすなどの方法が有効なこともあります。
出典:ハートネット

要約すると緘黙だとできないことがある。その子だけ他のやり方をすると目立つから、すべての子にも同じやり方を適用すれば緘黙の子が目立たなくて、劣等感を持ったりすることがない。

具体的に言うと発表するときに話せない子だと、発表することができない。黒板などに張り出すやりかたなら発表できるけど緘黙の子だけが張り出すやり方だと目立つから、緘黙の子だけでなくすべての子が黒板に貼りだす形にしよう。というものです。

実際のところはどうなの?


今、子供が緘黙だとわかっている親御さんはたくさんいます。じゃあ、上記のこと(緘黙の子が目立たないように他の子も同じようにする)を実際に実践してくれている学校ってどれくらいありますか?

「目立たない支援」確かに緘黙の子にとっては良いと思います。思いますがいいことづくめではありません。

教師や他の子にとってどうなのか?っていう問題が発生します。

目立たない支援の具体例

  • 出欠時は返事するとき手を挙げる
  • 紙に書かせてから発表する(場面緘黙の子は友だちと一緒に読む)
  • 全員が黒板に貼りにいく

出欠時は返事するとき手を挙げる


全員が手を挙げる形にすれば確かに目立ちません。でも手を挙げた場合は教師は目で確認しないといけません。返事をした場合は名簿を読み上げるだけでいいのですが黙って手を挙げた場合はいちいち名簿を見たり生徒を見たりして結構面倒だったります。

他の生徒についても問題があります。もし返事をする子がいたらどうするんでしょうか?教師は返事をした子に「声を出すな」と注意をするんでしょうか?

日頃の習慣ってなかなか変えれません。注意された子は「緘黙の子がいたから注意された」みたいに考えるかもしれません。他の子は返事をして、緘黙の子だけが手を挙げるでもいいのではないでしょうか?

全員が黒板に貼りにいく


その場で発表するのと黒板に貼って発表する。それって同じですか?同じ発表するのでも全く同じではありません。何かを書いて黒板に貼りに行く。比較検討したい場合など黒板に貼りに行った方がいい場合も確かにあります。ただその場で発表したほうが早い場合もあります。

その場で発表したほうが早い場合にも黒板に貼りに行くことをすると、時間が余計にかかります。

テンポよく進める場合にはマイナスになります。

紙に書かせてから発表する(場面緘黙の子は友だちと一緒に読む)


紙に書くって結構面倒ですよね。時間もかかります。それに友だちと一緒に読むってどういうことでしょうか?発表はできる子だったら友達と一緒に読む必要はないし、発表ができない子だったら実質その友達が読むだけなんじゃないでしょうか?

パスするか教師が読む方法のほうがいいような気がします。

他の子を巻き込む問題点は?

緘黙の本やHPにはこうすると良い。ああすると良いということが書いてあります。ただその良いというのは緘黙の子にとって良いわけです。

教師や他の子にとってはマイナスだったりすることもあります。個人的には他の子を巻き込むのは慎重に考えるべきだと思います。

他の子が不利益を被っても緘黙の子を中心に学級運営をする理由ってあるんでしょうか?

「緘黙が治ったら魔王を倒して世界を救います」と言うのであれば緘黙の子を中心に学級運営をするべきだと思います。

でも緘黙が治っても魔王を倒さないんですよね?そうなると緘黙の子を中心に学級運営をするっていうのは無理です。

他の子を巻き込むのは絶対ダメなのか?


ただし全くダメとはいいません。ただこういうのはバランスが大切です。緘黙の子にとってどの程度のプラスになるか?他の子にとってマイナス面がどの程度あるか?

慎重に考える必要があります。

例えば「出欠時は返事するとき手を挙げる」このやり方をすれば一週間で緘黙が治るというなら、他の子にとって多少不便でも実践するべきだと思います。でもそこまでの効果はないんですよね?

声が小さいとか返事をしないから怒るのは問題ですが「他の子は返事をして緘黙の子のみが手を挙げる」確かに全員が同じよりは目立つかもしれませんが、すごく困るというほどではないと思います。


緘黙の子にとって100点の対応をしてくれれば理想ですが、他の子とのバランスを考えて70点から80点くらいの対応を取ってくれれば上出来と考えるようにしましょう。

まとめ

  • 目立たない支援で他の子を巻き込むのは問題がある
  • 緘黙の子にとってどれくらいプラスになるか?
  • 他の子にとってどれくらいマイナスになるかのバランスが大事
  • 100点の対応でなくても70点から80点の対応で妥協しよう

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