場面緘黙を治すスモールステップのやり方と注意点

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場面緘黙を治すスモールステップのやり方と注意点
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こんにちは、元緘黙の俊太です。

緘黙の子を持つ親が思うのは「学校でも普通に話せるようになって欲しい」だと思います。

今現在これをすれば確実に緘黙が治るという方法はありません。

ただし緘黙を改善させる方法はあります。

緘黙の改善にはスモールステップが有効と言われています。

ただスモールステップもやり方を間違えると全然効果がなかったり逆に悪化することもあるので注意が必要です。

この記事ではスモールステップのやり方と注意点についてお伝えします。

スモールステップとは?

スモールステップとは小さい階段を徐々に登って行って最終的に目的の高い位置まで行くことを言います。

高いところまでいきなり上るのは大変です。でも小さい階段をちょっとずつ登れば最終的に高い位置まで行くことが可能です。

緘黙で言うと最終目的地は学校などで家と同じようにだれとでも話せるようになることです。

でも全く話せない緘黙の子にいきなり「学校でも話せるようになりなさい。」と言われても無理なわけです。

でもちょっとずつ階段を上るようにできることを増やしていくことで最終的には学校でも話せるようになるのがスモールステップです。

スモールステップの前にすること

緘黙を治すのにはスモールステップが有効ですが、いきなりスモールステップをしてはいけません。

その前に以下のことを確認しましょう。

  • 緘黙の程度
  • 緘黙で困ったことはないか?
  • 緘黙以外の問題はないか?
  • 本人の気持ち

緘黙の程度

緘黙と言っても程度は人それぞれです。何ができて何ができないのかわからないとスモールステップはうまく行きません。

まずは緘黙の程度を確認しましょう。

あまり高すぎるステップをやってもうまく行かないし、逆にもともとできることならそのステップは必要ありません。

詳しくはこちらの記事を読んでください

緘黙で困ったことはないか?

スモールステップの前に緘黙で困ったことはないのか調べる必要があります。

毎日学校ですごく困っているのにそれを放置してスモールステップをしてもうまく行きません。

緘黙ってすぐに治るものではありません。まずは緘黙でも困らないようにしましょう。

緘黙以外の問題はないか?

緘黙以外で困ったことがある場合もあります。毎日すごくいじめられているのにそれを放置してスモールステップをしてもうまく行きません。

学校はつらいところだと思っていて、話したいと思える相手がいなければ、緘黙を改善したいという気持ちになりません。

いじめ以外にも何か困ったことがあったらまずはそれを何とかしましょう。

いじめに関して詳しくはこちらの記事を読んでください

本人の気持ち

本人の気持ちって大事です。無理やりやらせれるスモールステップだと思うような効果が出ません。

本人が話したい。緘黙を治したいという気持ちがあるのか確認しましょう。

もし緘黙を治したいという気持ちがなかったらどうしたらいいか?

その場合はモチベーションを上げることと理想の未来を提示するようにしましょう。

モチベーションを上げる・理想の未来を提示する

緘黙の子が緘黙を治して話せるようになりたいと思っているなら問題ありません。

でもそうでない子もいます。

緘黙の子の中には学校に対してやる気をなくしている子もいたりします。

とにかく学校にいる時間が過ぎ去ればいい。面倒なことはしたくない。

そう思っている子もいます。

じゃあスモールステップをしなくていいのかと言うとそうではありません。

子供は長期的な視点で物事を考えていないことも多いです。

緘黙が治るとどんないいことがあるか?理想の未来を提示しましょう。

逆に緘黙が治らないとあとあとどんな困ったことがあるのか?説明をする必要があります。

この辺はちょっと難しいところなんですけどね。

よくある間違った対応としては緘黙の子に「話せないと将来困るから話しなさい」と言うことです。

話せないと将来困る。その通りなんですが、どうしたら話せるようになるという方法を提示しないと言われた子がただ嫌な思いをするだけで終わってしまいます。

そこでスモールステップをすることで話せるようになると説明しましょう。

スモールステップは誰がする?

緘黙の改善にはスモールステップが有効と言われています。

ではスモールステップは誰がするのでしょうか?

スモールステップに関してはスモールステップを実践する緘黙の子の他にスモールステップに協力する人。

そしてスモールステップのやり方を考える人が必要です。

スモールステップに協力する人に関しては、親、教師、同級生が考えられます。

まず教師に関してはどの程度協力してくれるかはその人次第なところがあります。

負担にならない範囲内で協力してもらいましょう。

同級生は全く協力する義理はありません。だから負担にならない範囲内で協力してもらうというか自然な感じで参加してもらいましょう。

スモールステップのやり方は誰が考える

緘黙の本(子どもの場面緘黙サポートガイド)の著者の高木さんのブログにはこんなことが書いてあります。

私がお勧めするのは専門家の力を頼ることです。

専門家を頼った方が圧倒的に楽で、短時間で済みます。

例えば、英語が上手くなりたかったら、自己流でやるよりも英会話教室に通った方が早いです。

受験勉強も自己流でやるよりも塾に通った方が効率的です。

楽器の練習もスポーツも筋トレも全部そう。

独学で練習するよりも、専門家に習った方が圧倒的に効率がいいです。

では、緘黙症状の改善を考えてくれる専門家は誰でしょうか。

<身近な専門家>

・通級や特別支援学級の先生

・学校のスクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター

・自治体の教育相談や発達相談の窓口

・地域にある専門の病院

・民間の相談機関 など

専門家とは、特定の分野に関して何十年も研鑽を積み、知識を深めている人です。

ですのでしっかりした専門家なら、適切な対応を教えてくれるはずです。

引用元:いちりづか

僕の意見としては、ダメではないけど微妙かなって思いますね。

通級や特別支援学級の先生・・・通級や特別支援学級の先生って全部ダメだとは言いませんが、能力的に問題があって普通学級を持たせてもらえないような人も多くいます。

それにスモールステップのやり方を考えてくださいと言ったら考えてくれるかどうか微妙ですね。

特に人間性に問題のありそうな人かどうかまず見抜かないと、逆に悪化させるようなことをされる危険性があります。

学校のスクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター・・・スクールカウンセラーに緘黙について相談したら勉強ができれば問題ないと言われたなんて話もあります。

ダメとは言わないけど、スクールカウンセラーって緘黙の専門家ではないんですよね。

自治体の教育相談や発達相談の窓口・・・相談したらスモールステップのやり方まで具体的な計画を立ててくれるのかどうかちょっと疑問ですね。

地域にある専門の病院・・・病院も全部ダメだとは言いませんが、病院の先生が高圧的で嫌な思いをしたなんて話もあります。

実際にスモールステップのやり方を考えてくれる病院ってどれくらいあるのでしょうか?

民間の相談機関・・・緘黙のスモールステップのやり方を教えてくれるのでしょうか?ちょっと微妙なところです。

どれも絶対にダメとは言いませんが、専門家と言っても緘黙の専門家ではないわけです。

これらの専門家って緘黙に関してどの程度の知識があるのでしょうか?

緘黙と言う名前くらいは知っているくらいで、緘黙の本を読んでいないレベルの可能性もあります。

相談するのがダメなわけではありませんが、頭ごなしに専門家だからこの人の指示に従えば大丈夫と考えるのは危険です。

できたら過去に緘黙に関してスモールステップのやり方を考えて緘黙を改善させた実績があるのかどうか聞いてみると良いと思います。

まあ個人的に思うのは親が毒親とかではないなら親が中心になってスモールステップをやったほうが無難かなって思いますね。

スモールステップのリスク

緘黙の改善にはスモールステップが有効と言われていますが、リスクもあります。

効果がないならまだいいのですが、やり方を間違えると逆に悪化することもあります。

どんなことが考えられるかと言うと、すぐに結果を出そうとして無理やり話させようとする人がいることです。

脅して無理やり話させてそれで改善したと解釈をする人もいます。

能力のない人や人間性に問題がある人がやるとこう言うことがおきる可能性があります。

担任の教師や特別支援の教師に協力してもらう場合は相手の人間性や能力を考えて協力してもらいましょう。

問題がありそうな人だったらスモールステップに参加してもらわないほうが良い場合もあります。

具体的なスモールステップの内容

具体的なスモールステップのやり方としては以下の方法があります。

  • 放課後の教室に親と話す+担任の先生
  • 同級生を家に呼んで遊ぶ
  • 店で買い物をする
  • 音声を録音してネットで流す
  • 知らない人に道を聞く
  • 緘黙の当事者同士で交流をする

放課後の教室に親と話す+担任の先生

放課後の教室で親子で会話をする。会話ができたら学校の先生がちょっとだけ教室をのぞく。

ちょっとずつ学校の先生が入ってきて最終的には学校の先生とも話せるようにする。

問題としては放課後の教室を利用できるかどうかは微妙なところです。

あと協力するかどうかはその先生次第です。

同級生を家に呼んで遊ぶ

家だったら話せる子の場合は家で呼んで一緒に遊ぶことで学校でも話せるようになることもあります。

話せない子でも家でなら一緒に遊べる場合もあります。

ただし同級生は協力する義理はないわけなので、あくまでも同級生の負担にならないようにすることが大事です。

あとできたら一緒に遊ぶ同級生の人間性も把握したほうがいいです。

性格に問題がある子だと家で話せるけど学校で話せないことを馬鹿にしたりいじめてくるような子もいます。

店で買い物をする

お店で買い物をするときに会話をする方法もあります。

知らない人に道を聞く

知らない人に道を聞くことで緘黙を改善させた人もいます。

音声を録音してネットで流す

自分の話す声を録音してネットに流す方法もあります。

ただしコメントとか批判されたりするリスクもあるのでそこは注意が必要です。

緘黙当事者同士で交流をする

緘黙の親同士で集まって子ども同士で会話の練習をする方法もあります。

普通の同級生だと助ける義理はないわけですが、緘黙当事者同士ならどちらも会話の練習になるのでお互いにメリットがあります。

出来たら年の近い同性がお勧めです。

ただし地方だと家が近い人を見つけるのが難しかったりします。

まとめ

スモールステップについて自分なりに解説しました。

子どもが緘黙だけど何をすればいいかわからない。

何をしたらいいかわからないから時間だけが過ぎている。

そんな人はスモールステップで改善する方法について検討してみてください。

専門家に相談してもいいと思いますが、緘黙の親同士で相談するのも有効です。

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